FAILBOX -star and stone-


いつかの誰かの詩。 そんなことより、君に光がありますように。

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終電

ドアにもたれる
吊り革にすがる
足を組み替える
すれた感じの女が
男にしなだれ掛かる
洒落たマンション
元カノの部屋は三階
車窓から橋の向こうまで
行き過ぎた人生に飽きた

帰って寝るだけ
最終電車に揺られる

手すりに従う
吊り革にすがる
足を組み替える
プラダを持った女
ラブホテルと人情が
売りの街に停車後
元カレに似た男と出会う
週刊誌の広告に目を通して
行き過ぎた人類は飽きた

死ぬまでSEX特集
最終電車に揺られて

ドアにもたれる
吊り革にすがる
足を組み替える
各駅停車プラダ線
窓ガラスに疲れた顔
見舞えば人間臭くて
日付が変わった車内
線路上を夜の向こうまで
行き過ぎた人生に飽きた

帰って寝るだけ
最終電車に揺られる

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散歩

主人に連れられ
一生懸命歩いてる
後ろ足が一本ない犬
かと思えば馬鹿にしか見えない
猫の首輪にリード繋いで歩いてる女
あの優雅な猫 十万ぐらいするんだろうな

アパートから道へ
勢いよく飛び出してきた
左足が義足の青年
歩いているようには見えない
一心不乱に歩く姿 走ろうとしてる
百万懸けてもいい あの背中はいつの日か必ず走る

さっきからずっと
スマホ見ながら歩いてくる
顔を上げる気なさそうだ
改めて喜んで道 今日は遠回りして帰ろう

脂の乗ったブリ

脂の乗ったブリ
今夜は脂の乗ったブリ
酒場で煮ても焼いても食えない男引っ掛ける
女盛りもいい加減にしとけば

道は王道 脂の乗ったブリ
ビール頼んでサバ読んでる場合じゃない

脂の乗ったブリ
明日には脂の乗ったブリ
男に逃がした魚から水を得たま魚まで
言われた日には女冥利に尽きた

裸の王様 脂の乗ったブリ
箸でつついたら腐ってもタイじゃない

横丁で噂のあのどら猫
お魚くわえた 引きずった
振り回してごめんなさいなんて
どの口が言うよ 言うなよ

脂の乗ったブリ
旬は秋 脂の乗ったブリ
大衆居酒屋の女王
お前は脂の乗ったブリ ブリ ブリ

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Author:oba
 
いつかの誰かの詩

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